それぞれのクリスマス

おとなのクリスマス…なんていうと聞こえがいいけど、そこそこいい歳になってからのクリスマスって、どうすりゃいいのさって気になったりもします。何もしないのはちょっと淋しいし、かといってひとりぼっちでケーキをつつくのも切ない。どうもそのあたりの勘所がわからなくて。ここ何年か。



となりのカップルと肘がぶつかりそうなくらい詰め込まれたビストロで、クリスマスディーナーをいただいたこともありました20代のころは。仲間と着飾って六本木で遊びまくった年もあれば、いきつけのダイニングバーへひとりでふらっと行って、常連サンたちと赤ワインを何本も開けた年もあったし、残業で雑巾のように疲れて帰ってひとりでワインを呑んだこともあたっけ。

なんやかんや言っても、自分の中ではスペシャルな一日だったんです。

でも。ケーキを何日も前から予約したり、行き着けないからなにかと緊張を強いられるレストランでクリスマス価格のディナーをいただいたり、そんなことはもうここ数年してません。だからって寂しいとも思いません。

クリスマスはだんだんと“普通”の一日になりつつあります。

でも、師走の声を聞く前から、ラジオからはいろんなアーチストのクリスマスソングが聞こえてくるし、街はクリスマスデコレーションやイルミネーションでこれでもかと華やいでいます。
聞けば聞くほど、みればみるほど気持ちが萎えてくるのはなぜなんでしょうか。自分にはもう縁がないと、だからなに？という想いが巣食っているような気がします。

今年のイブは土曜日ですね。
少しはそれらしい日が送れるんでしょうか。それともどこかをかっ飛ばしているかしら。せめて風邪などとは縁がなく、暖かでおいしくて少し嬉しい一日になるといいんですが。

みなさんにもステキなクリスマスがやってきますように。